急成長中のバイラルメディア/動画キュレーションサイトお手本13サイト+α

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年始に「シリコンバレーで2014年アツいと言われるスタートアップ13社」という記事を書いて、その中に「Distractify」というサービスがあった。このサービスは2013年10月に20歳が立ち上げたばかりのサービスで1ヶ月で2100万ユニークユーザーを記録するモンスターサイトになっている。似ているサイトには「Upworthy」とか1億3000万ユニークユーザーを越える「BuzzFeed」とかがある。
 
今までだったら「ブログメディア」と言われていたようなサイトである。が、通常のブログメディアと違うのは、彼ら自身がコンテンツをゼロから作っていない、ということだ。「キュレーションサイト」と呼ばれている。コンテンツや情報をまとめて、新しい価値を持った新しいコンテンツに組み立てるメディアである。キュレーションという名称自体は美術館とか博物館の館長(Curator、キュレーター)からきているという話だ。
 
「キュレーション」という言葉が出て来たのは2006年頃の「WEB2.0」以降の話だと思う。(上述のBuzzFeedは2006年にスタートしている。)WEB2.0の頃にはコンテンツを自身が書いて行くメディアをWeb1.0とし、それに対してユーザー投稿型のコンテンツ(UGC、User Generated Contents)やそれを集めたメディア(CGM、Consumer Generated Media)をWeb2.0メディアと言っていた。Web2.0がビジネス的に一部でとても好まれたのは、「コンテンツを作る人がいれば、自分たちでコンテンツを作らなくて良い!」という短絡的な理由であった。(だいたいそういうテキトーな理由でスタートしたCGMは失敗してもうこの世に無いと思うけれども。)
 
キュレーションサイトは、Web1.0とWeb2.0の間、もしくはWeb1.0とWeb2.0を組み合わせたものだ。Web1.0のように自分たちで記事自体は書く、しかし一方でそのコンテンツは他のWeb2.0的なサイトから流行したコンテンツを集めて来て、自分のブログに貼付けてまとめているのだ。
 
このやり方は、とても効率が良い。Web1.0型のメディアはアスリートみたいなものだ。ずっと努力して良い取材元を探し、すばらしい記事を続けなければいけない。しかしキュレーションサイトはその努力をする必要がない。Web2.0メディアで既に流行っているものを見つけて来て、まとめ直すだけで良い。(ただし、そこにタイトルだったりまとめ方のセンスは必要である。)
 
Web1.0型のメディアよりも圧倒的に低いコストでコンテンツを再生産することが出来、しかもそのコンテンツがある程度「当たる」ことが見えているのだ。また、多くの場合著作権の問題が無い。(多くのCGMは拡散のため外部サイトに貼付けることを許可しており、ユーザーもそれに同意している。※その貼付け元のコンテンツが著作権に違反しているかどうかについては含まない。)
 
という理由もあり、とにかく参入障壁が低いこともあり日本でもたくさんのメディアが参入している。(そして、1ヶ月くらいでなくなっていくサイトもあったりする)
 
その中でも毎日更新を楽しみにしているサイトをまとめたのでこちらにまとめます。(他にもたくさんのサイトがあるのですが、毎日見る中で取捨選択が進みました。ということで独断と偏見で「キュレーション」しました。)
 

[笑い]CuRAZY | 笑うメディア

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CuRAZYさんは笑い系では現在No.1の地位を日本では築いていると思う。公開初月870万PVを達成はスゴい。お笑いのコンテンツに絞っているだけあって、ハズレが無いのが強み。12:00、15:00、18:00、21:00に多くの記事がアップされる。最近動画だけでなく画像系が増えたので代表の伊藤さんに質問してみると、最近は画像系やオリジナルコンテンツにも挑戦されているとのこと。今後も楽しみなお笑いメディア!
 

[笑い][感動][スポーツ][ほんわか]9ポスト

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全方位型でキュレーションコンテンツを展開する9ポストさん。センスが光るキュレーションは、幅広くまとめているなかでもそれぞれの質が高く、外さない。キュレーションサイトのお手本のようなサイト。
 

[ほんわか]animal buzz

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動物の癒される動画をまとめ続けてくれるサイト。本当に癒されます。
 

[驚き]TEMITA

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チャレンジしている動画をキュレーションするメディアのTEMITAさん。インスピレーションというよりは、「驚き」系ですね。「チャレンジ」に絞っている結果コンテンツの粒がそろっていて素晴らしい。そういう割り切り方は「バイラルメデイア」でも大事です。参考にしたい!
 

[感動][驚き]pocketti

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感動や驚きのコンテンツが多い、pockettiさん。短編(0~5分)、中編(5~15分)、長編(15分以上)と分けているのはモバイルでの利用を念頭に置いてらっしゃるのかな、と思います。こういった気配りも嬉しいですよね。
 

[感動][驚き][CM]feely

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感動や驚き、そして泣けるコンテンツを提供するfeelyさん。CM動画が多いので、動画自体のクオリティーも高く、マーケティングに関するインスピレーションも湧きますよね。オシャレな動画キュレーションサイト。
 

[スポーツ][音楽]ヒマゴロシ

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音楽などのコンテンツもキュレーションしているが、スポーツ系が強いヒマゴロシさん。
 

[ビジネス]must

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企業が提供するバイラル動画を紹介するmustさん。CMとかが多いです。feelyさんと同様、マーケティングのインスピレーションとして。
 

[ビジネス]ROXIE

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こちらもビジネス系動画が多いROXIEさん。カテゴリは他も一応置いているみたいだが、最近の投稿はほとんどビジネス系。
 

[音楽]otodas

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音楽に特化したキュレーションサイト。
 

[驚き]Whats(ワッツ)

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全方位型だが特に「驚く」系のコンテンツの質が高いと思う。デザインがとてもかわいい。
 

[学び]Educeed

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Educeedさんは学び系の動画で、EdTech系も動画が多いんだけど、実は料理系の動画とか美容系のコンテンツもイケてて、最近残念ながら更新が少なくなっている。幅を広げた結果、カテゴリ毎のコンテンツの数が少なくなってしまっているのがとてももったいない。カテゴリを絞って攻め直して欲しいキュレーションサイト。
 

[書き起こし]ログミー[o_O]

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ログミーさんは上記の12サイトとはちょっと毛色が違う。動画を掲載するのではなく、ネット上の動画コンテンツをひたすら書き起こすサービスである。動画をまとめているという意味では同じだが、「書き起こし」という手法で価値を追加している。こういった、「プラスアルファ」を作って行くことがキュレーションメディアの進化を生んで行くかもしれない。そういう意味では価値追加のお手本である。
 

One More Thing! / 最後にもう1つ!

上記キュレーションサイトのコンテンツを読んでいたんだけど、サイトが増えちゃって、読むのが大変になっちゃったんだ。だから、自分でキュレーションサイトをまとめ読み出来るようにiPhoneアプリにしてみたんだ。
 
Image-1動画キュレーションサイト/バイラルメディアのまとめアプリCu2(クークー)
 
カテゴリごとにコンテンツを見る事が出来て、詳細ページは各サイトで読むだけのごく簡単なアプリだ。でも、上記のサイトをまとめ読みするには十分、なんじゃないかな?
cu2
 
よかったらダウンロードして使ってみて、何か気になることがあったらFacebookページのメッセージから教えて頂けるととっても嬉しいです。宜しくお願い致します。
 
Image-1動画キュレーションサイト/バイラルメディアのまとめアプリCu2(クークー)
 

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